眠らないお隣さん

カメオは大学受験を控えた高校生。
部活を引退した後は必死に受験勉強に打ち込んでいた。
そんなカメオの部屋の窓からは隣の家の窓が見える。
家の中までは流石に見えないのだが、カメオが深夜まで勉強をしていても隣の家のその部屋の窓はずっと明かりが点いているのである。

（もしかして、隣の家にも俺みたいな受験生が……？これは負けてられないぞ！）

負けず嫌いなカメオは隣の家とどちらが先に電気を消すかを競うかのように夜遅くまで必死に勉強した。
カメオが対抗心を燃やしている等とは知らないであろう隣の家も無理な夜更かしはしていないようで、隣の家の電気につられるように勉強を終わらせて睡眠は取っていた為カメオも体調を崩すほどの夜更かしはしなかった。

そして合否発表の日。
カメオは見事に希望大学に現役合格が決まった。

合格が決まり、負けず嫌いのカメオは受験勉強のやる気に火を付けてくれた隣の家の明かりに感謝するのであった。





「いつもお隣の家の電気が遅くまで点いててね、それに負けないようにって頑張って勉強したの……お隣の家の人に感謝しないと」と泣きながら母親に語るラテコとカメオが出会うのはまた先の話。