脱出する方法

ウミコの事を一方的に愛しすぎて、監禁という犯罪行為に出たカメオ。
ウミコは考えた。ここから脱出するためには、この手錠をどうにかするしかない。
しかし、無理やり手錠を破壊する事は出来ないし、連絡手段もない。

…ならば、『カメオを説得してこの手錠を解いてもらう』しかない。
一体どうやって？
『私が外に行かなければならない絶対的な理由』を作るしかない。

…正直、この方法は女として使いたくはなかった。
それでも、ここから脱出するためには、この方法が一番確実なんだ…！

それからというもの、ウミコは『カメオの事を愛している演技』をするようになった。
その演技にまんまと騙されたカメオは、『ウミコの事を信頼する』ようになって…


数か月後…『お腹に新たな命を宿している』ウミコは、病院で適切な検査を受けた方が絶対に良いとカメオに懇願。
その言葉を聞き入れたカメオは、ウミコの事を一切疑わずに手錠を外し、産婦人科へと連れて行った。


勿論、ウミコはそこで助けを求め、職員達の通報により、カメオは逮捕される事となった。

密室というものは、破る方法を考えるより、
犯人自身に開けてもらう方法を考えるのが手っ取り早い時もあるのだ。






…そういえば、カメオとウミコの間に出来た新たな命はどうなるんだろうね…？


質問返答への補足
no1→アイデアの本質は、妊娠する事。産婦人科の職員や警察の存在は…アイデアに含むのだろうか？
　　また、お腹の中にいる赤ちゃんを、力を借りると表現するのは微妙だったため。
no2→産婦人科の職員や警察を、登場人物として扱うが、そこまで重要ではない。
　　また、お腹の中にいる赤ちゃんを、人間という言葉で表現するとミスリード要因になるため。
no9→お腹の中にいる赤ちゃんは、確かに人間だが、人間と断言するとミスリード要因になるため。