野球部の杜色は、マネージャーの真緒に好意を抱いている。
真緒にはいつも軽くあしらわれていたが、諦めずに何度もアタックしていた。
杜色は、今年の夏の大会後に引退する。
甲子園大会は2回戦に進出できるかどうかのレベルなので、次が最後の試合になるかもしれない。
真緒に告白する機会も、あと何回巡ってくるかわからない。
そんな焦りを隠しつつ告白した杜色は、真緒から「勝ったら付き合う」という返事をもらった。
またとないチャンスに奮起した杜色は、5 - 4で勝利し、約束通り真緒と恋人になった。
実は9回表で、対戦相手が投げた◯のエラーによって、勝機を見出すことができた杜色。
単なるラッキーで勝てたわけではないのだが、それは一体、どんなエラーだったのだろうか?
シチュエーションに合った表記で◯を埋めた上で、説明してほしい。
真緒にはいつも軽くあしらわれていたが、諦めずに何度もアタックしていた。
杜色は、今年の夏の大会後に引退する。
甲子園大会は2回戦に進出できるかどうかのレベルなので、次が最後の試合になるかもしれない。
真緒に告白する機会も、あと何回巡ってくるかわからない。
そんな焦りを隠しつつ告白した杜色は、真緒から「勝ったら付き合う」という返事をもらった。
またとないチャンスに奮起した杜色は、5 - 4で勝利し、約束通り真緒と恋人になった。
実は9回表で、対戦相手が投げた◯のエラーによって、勝機を見出すことができた杜色。
単なるラッキーで勝てたわけではないのだが、それは一体、どんなエラーだったのだろうか?
シチュエーションに合った表記で◯を埋めた上で、説明してほしい。

〖 簡易解説 〗
◯=コイン
真緒は杜色に、表か裏かを当てるコイントス勝負を持ちかけた。
杜色が当てたら杜色に1点、外したら真緒に1点入り、5点先取した方が勝ちというルール。
使ったコインが、両面表のエラーコインだったので、9回表が出るという結果になった。
杜色は、いつも冗談みたいなノリで真緒に告白していた。
それが本気かどうか確かめたかった真緒は、エラーコインを使ってコイントスの勝負を持ちかけた。
連続で表になる違和感によって両面表だと気づいたら、勝つも負けるも杜色の選択次第となる。
傷つくのが怖い真緒は、杜色が勝ちを選べば、安心して告白を受け入れられると思ったのだ。
「やっぱり俺たち気が合うよね!もう付き合っちゃおうよ!」
「はいはい、もうその冗談聞き飽きましたー」
部活の先輩である杜色と趣味友になって、半年。
数ヶ月前から杜色は、話が盛り上がったついでのように、真緒を口説くようになっていた。
最初は驚いた真緒も、あまりに軽いノリなので、揶揄われていると思って受け流すことにしていた。
「え〜本気なのになあ……信じてよ〜!」
「先輩は結構おモテになられますし、私じゃなくても良いんじゃないですか?」
「全然モテないって!友達としては最高だけど、恋人としてはナシって評判よ!……言ってて悲しくなってきた〜」
杜色が泣き真似をしだしたところで、真緒は100円玉を取り出した。
「……じゃあ私と勝負しませんか?先輩が勝ったら付き合います」
「おっしゃ、何でも来い!」
真緒が提案したのは、コイントスで表か裏かを当てる勝負。
杜色が当てたら杜色に1点、外したら真緒に1点入るルールで、5点先取した方が勝ち。
現在のポイントは2 - 4で、真緒の勝利までリーチとなった。
杜色が薄々抱いていた違和感は、だんだん確信へと変わっていく。
「……ねー真緒ちゃん、この結果なんかおかしくない?」
「そうですか?こういうこともあるんじゃないですかね」
「イカサマ臭いけど、それで有利になるのはこっちなんだよなあ……」
今までの6回全て、表が出ている。
真緒が使っているコインは、どちらも表なのではないか?
そう疑った杜色は2回連続で表を選び、ついに4 - 4のイーブンになった。
「流石に8回連続で表はあり得ないって……」
「そうですね。……さあ先輩、表と裏どちらにしますか?」
「えっと……、いいの?勝っちゃうよ?」
「私に二言はありません」
「いや、あの……無理しないで!今まで全然つれない態度だったじゃん」
「だってそれは……本気にして、『冗談』って言われたら悲しいじゃないですか」
冗談にしか聞こえなくても、何度も言われたら真緒だって意識してしまう。
本気なのではないかと期待しかけては、自惚れだと何度も言い聞かせた。
部活帰りに話すだけで楽しいから、この関係のままで十分。
真緒の中で育ち始めた恋心が、一歩踏み出す勇気を削っていった。
真緒には、ネガティブな思考から抜け出したい時にするおまじないがある。
使うのは、お守りにしている両面表のエラーコイン。
「表なら良い結果になる」と願いを込めて、コイントスをする。
必ず表になるコイントスで、上手くいくと信じられるように自分に暗示をかけるのだ。
「表なら先輩の気持ちは本気」
真緒はついに、そう願ってコイントスをしてしまった。
それなのに、何度おまじないをしても、不安な気持ちは消えてくれない。
それでも真緒は、杜色のことで苦しくなる度におまじないを試した。
いつものように、お守りのコインを眺めていた時。
真緒は、このコインを使えば、杜色が本気かどうか確かめられるのではないかと考えた。
杜色が絶対に勝てる勝負を持ちかけて、「勝ったら付き合う」と返事をする。
それで杜色が負けを選んだら、仲の良い後輩として、この気持ちに折り合いをつけようと決めた。
震える声で本音を漏らした真緒を見て、杜色は自分の情けなさを自覚した。
気まずくなるのが怖くて、保険をかけてしまっていたのだ。
「ほんとのほんとに本気だったんだけど、日和って冗談っぽくしちゃってた……ごめん」
覚悟を決めた杜色は、「表」を選んで勝負に勝った。
◯=コイン
真緒は杜色に、表か裏かを当てるコイントス勝負を持ちかけた。
杜色が当てたら杜色に1点、外したら真緒に1点入り、5点先取した方が勝ちというルール。
使ったコインが、両面表のエラーコインだったので、9回表が出るという結果になった。
杜色は、いつも冗談みたいなノリで真緒に告白していた。
それが本気かどうか確かめたかった真緒は、エラーコインを使ってコイントスの勝負を持ちかけた。
連続で表になる違和感によって両面表だと気づいたら、勝つも負けるも杜色の選択次第となる。
傷つくのが怖い真緒は、杜色が勝ちを選べば、安心して告白を受け入れられると思ったのだ。
「やっぱり俺たち気が合うよね!もう付き合っちゃおうよ!」
「はいはい、もうその冗談聞き飽きましたー」
部活の先輩である杜色と趣味友になって、半年。
数ヶ月前から杜色は、話が盛り上がったついでのように、真緒を口説くようになっていた。
最初は驚いた真緒も、あまりに軽いノリなので、揶揄われていると思って受け流すことにしていた。
「え〜本気なのになあ……信じてよ〜!」
「先輩は結構おモテになられますし、私じゃなくても良いんじゃないですか?」
「全然モテないって!友達としては最高だけど、恋人としてはナシって評判よ!……言ってて悲しくなってきた〜」
杜色が泣き真似をしだしたところで、真緒は100円玉を取り出した。
「……じゃあ私と勝負しませんか?先輩が勝ったら付き合います」
「おっしゃ、何でも来い!」
真緒が提案したのは、コイントスで表か裏かを当てる勝負。
杜色が当てたら杜色に1点、外したら真緒に1点入るルールで、5点先取した方が勝ち。
現在のポイントは2 - 4で、真緒の勝利までリーチとなった。
杜色が薄々抱いていた違和感は、だんだん確信へと変わっていく。
「……ねー真緒ちゃん、この結果なんかおかしくない?」
「そうですか?こういうこともあるんじゃないですかね」
「イカサマ臭いけど、それで有利になるのはこっちなんだよなあ……」
今までの6回全て、表が出ている。
真緒が使っているコインは、どちらも表なのではないか?
そう疑った杜色は2回連続で表を選び、ついに4 - 4のイーブンになった。
「流石に8回連続で表はあり得ないって……」
「そうですね。……さあ先輩、表と裏どちらにしますか?」
「えっと……、いいの?勝っちゃうよ?」
「私に二言はありません」
「いや、あの……無理しないで!今まで全然つれない態度だったじゃん」
「だってそれは……本気にして、『冗談』って言われたら悲しいじゃないですか」
冗談にしか聞こえなくても、何度も言われたら真緒だって意識してしまう。
本気なのではないかと期待しかけては、自惚れだと何度も言い聞かせた。
部活帰りに話すだけで楽しいから、この関係のままで十分。
真緒の中で育ち始めた恋心が、一歩踏み出す勇気を削っていった。
真緒には、ネガティブな思考から抜け出したい時にするおまじないがある。
使うのは、お守りにしている両面表のエラーコイン。
「表なら良い結果になる」と願いを込めて、コイントスをする。
必ず表になるコイントスで、上手くいくと信じられるように自分に暗示をかけるのだ。
「表なら先輩の気持ちは本気」
真緒はついに、そう願ってコイントスをしてしまった。
それなのに、何度おまじないをしても、不安な気持ちは消えてくれない。
それでも真緒は、杜色のことで苦しくなる度におまじないを試した。
いつものように、お守りのコインを眺めていた時。
真緒は、このコインを使えば、杜色が本気かどうか確かめられるのではないかと考えた。
杜色が絶対に勝てる勝負を持ちかけて、「勝ったら付き合う」と返事をする。
それで杜色が負けを選んだら、仲の良い後輩として、この気持ちに折り合いをつけようと決めた。
震える声で本音を漏らした真緒を見て、杜色は自分の情けなさを自覚した。
気まずくなるのが怖くて、保険をかけてしまっていたのだ。
「ほんとのほんとに本気だったんだけど、日和って冗談っぽくしちゃってた……ごめん」
覚悟を決めた杜色は、「表」を選んで勝負に勝った。
25年10月31日 22:19
[霜ばしら]
参加者一覧 4人
全員




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霜ばしら
あさまちさん、いらっしゃいませでした🍅みなさん、ご参加ありがとうございました!「必ず表になる硬貨」と「必ずおモテになる効果」をかけたお守りが登場するストーリーを考えていたはずなのに、発端の言葉遊びが邪魔でカットしてしまったので、ここで供養しときます。[25年10月31日 22:29]
あさまちさん、いらっしゃいませでした🍅みなさん、ご参加ありがとうございました!「必ず表になる硬貨」と「必ずおモテになる効果」をかけたお守りが登場するストーリーを考えていたはずなのに、発端の言葉遊びが邪魔でカットしてしまったので、ここで供養しときます。[25年10月31日 22:29]




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ブックマーク(ブクマ)って?
自分が正解した問題・出題者への賛辞・シリーズ一覧・良い進行力など、基準は人それぞれです。
自分専用のブックマークとしてお使い下さい。
Goodって?
「トリック」「物語」「納得感」そして「良質」の4要素において「好き」を伝えることができます。
これらの要素において、各々が「良い」と判断した場合にGoodしていきましょう。
ただし進行力は評価に含まれないものとします。
ブクマ・Goodは出題者にとってのモチベーションアップに繋がります!「良い」と思った自分の気持ちは積極的に伝えていこう!
トリック:1票物語:2票
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