ステキなステーキ

簡易説明：とっくにお客様の席に届けられたと思っていたステーキがまだ残っていたから。

ここはラテラテレストラン。
カメオはその店のシェフであり、店長だ。
昼時のせいか、厨房は戦場のように騒がしい。

「はいよ！サーロインステーキお待ち！」
そんな中で、カメオは鉄板の前で１枚のステーキを焼き上げた。
ホールスタッフが注文メニューを取りに来る目の前の台に置き、すぐに大量の野菜のソテーに苦戦しているスタッフのヘルプに入る。
当然、すでに自分の仕事が終わったステーキには目もくれない。

３０分後、再び鉄板の前に戻ったカメオは青ざめた。
ステーキが置かれたままになっているではないか！
とっくにお客様の席に運ばれたかと思っていたのに！

「おい！なんでステーキが残ってんだよ！？」
「すみません！15番テーブルのお客様に出し忘れていました！」

冷えたステーキなど出せるはずもない。
カメオは急いで代わりの肉を用意すると、同じメニューを焼き始めた。