【#3】探偵クスノキの事件簿 Ⅰ

私は私立探偵、クスノキユキヤだ。

昨日、とあるマンションの一室でウミヤマウミオが何者かによって殺害された。
胸部と腹部を複数回刺され、ほぼ即死だったようだ。
死亡推定時刻は8:30～9:30とのこと。
室内には凶器や他人の指紋、髪等の犯人の手がかりは残されておらず、捜査の難航が予想される。

捜査を進めるうちに、ウミオに多額の借金がありそれをネタに揺すられていたカメヤマカメオという人物が判明。
さらに、カメオに似た人物をウミオのマンションの敷地内で見たという証言も得られ、カメオを最有力容疑者として調べることに。
ところがカメオにはアリバイがあり、9時から21時までぶっ通しでテレビを見ていたらしい。
さらにはアリバイ証人までおり、先週からカメオの家に泊まりに来ているカメスケは、
「朝に弱い俺は8:30にカメオに起こしてもらい、朝食を食べた後すぐカメオと一緒に9時から21時までぶっ通しで1時間もののドラマを12話見ていた。」
「時計で時間も確認したから間違いない。」
「カメオを見なかったのは何度かトイレに立った数分だけだ。」
と証言している。
カメオの家からウミオの住んでいたマンションまで車をとばしても60分はかかるため、確かにアリバイは成立しているようだ。

となるとやはりカメオは犯人ではないのだろうか。
しかしカメオ以外に疑わしい人物もおらず、私はカメオが犯人だとほぼ確信している。
ところがどうしてもアリバイが邪魔をして私と現場の刑事達だけでは解けそうにない。


どうかこの事件の真相を解明して欲しい。