いいや！限界だ 押すね！

華愛子ちゃんと海君は幼馴染でとても仲がよかった。
いつも一緒に遊んでいた。
きっかけはなんだったのか、それはとても些細な事だったのかも知れない。
「パチン」と、赤い実がはじける、なんて例えがあるけれど、そんな小さな音ではなかったように感じる。
パチン パチン バチンッ 華愛子の中で何かが大きな音を立てた。



その日以来、華愛子は海に対して、今までどおりに接することができなくなってしまった。
海の顔を見ると、声を聞くと心臓が締め付けられる思いで、呼吸もしにくくなる。
海が声をかけてきても避けてしまうようになった。


そんなことが続いて、お互い疎遠になってしまう。



華愛子は後悔した。
でもやはり海を見ると動揺してしまい声を掛けられない。



成長するにつれ、男女の差が出てくる。
海は背が高くなり、声も低くなる。同性の友達も増える。

華愛子はますます声が掛けられない。


華愛子は「それ」が初恋であったことを、あとから知る。


そんな二人の関係が動きだすのは、高校生になってから…かも知れません。




爆発したのは華愛子の恋心でした。