ときめきが彩る桜並木

簡易解説



公園が動物園だった頃から飼われていた人気のワニが、意図せぬ薬物摂取による狂暴化のため殺処分された。

ワニの追悼の意味も込められたチャリティーライブで演奏していたなずなのコメントで、2人は１年前のワニの殺処分から思い出し、園内での記憶がよみがえり、悲しくなった。









解説全文(ちょっと長めです！)



閉園した動物園の敷地を利用してできた水平公園。

公園側が動物の管理を引き継ぎ、動物園の利用客も安心していた。

中でも水路を挟んだ先にある池で飼われていたワニの「ワニタ」はちょっとした名所になっており、人気があった。



しかし、ある犯罪組織が人が少ない時期の水平公園の一角で薬物の受け渡しを目論んでいた。

運び屋が偶然止まっていたパトカーを警戒し一時的にケースをワニタの住む池に沈め、後日回収しようとしていたが、

蓋が閉まっておらず薬物を個包装した袋も池の中で破れてしまい、その結果ワニタは意図しない薬物摂取により凶悪化してしまった。



これにより人を襲うようになり動物園時代から生息していたワニタの殺処分を苦渋の判断で決定。殺処分は3月20日に行われた。

ワニタの殺処分は夕方のニュースでも報道され、

動物園や公園によく通っていたあかねとみどりをはじめとした、

水平市の人たちにとってショッキングな出来事となった。



現在、ワニタが生息していた池は周囲の植物の処分と水路の廃止を経て埋め立てられ、野外ステージになっている。

桜の季節になり花見客でにぎわう水平公園の野外ステージでは殺処分のあった3月20日にはワニタ追悼の意味も込めて薬物乱用防止チャリティーライブが開催される。



水平市で5ピースバンドを結成し、ソロ活動も行うギタリストのなずなも、地元のよしみでライブに出演していた。



今回は1回目のライブ。

ステージでの演奏を終えたなずなは「1年前のワニタ君のことは本当に残念だったけど水平市の一員としてワニタ君のための立派な演奏ができました……！

本日はお呼びいただきありがとうございました……！」と残した。



このコメントで2人はチャリティーライブはワニタの追悼の意味もあることに気づき

ワニタとの公園での思い出が一気にあふれ出てきた2人は悲しくなったのだった。