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ある日、爺さんは罠にかかった一匹の鶴をみつけた。
不憫に思った爺さんは、鶴を逃がしてやった。
あくる日の夜、こんこん、と戸を叩く音がする。
爺さんが表に出ると、うら若き美貌の娘が立っていた。
私の名は鶴野と申します。どうか一晩泊めていただけないでしょうか。
ピンときた爺さんは、にこやかに娘を家へ招きいれた。

はてさて爺さんの察しの通り。
しばらく他愛のない談笑を交わした後、娘はおもむろに立ち上がり。
決して覗いてはいけませんよ、と言い残して、静かに部屋の戸を閉めた。
そして、先刻までそわそわしていた爺さんは、死を覚悟した。
なぜ?
19年01月04日 21:29 [八つ橋]
【ウミガメ】
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