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 寝静まった真夜中の豪邸で、銃声が響いた。

「何⁉︎ 今の音」
 飛び起きた社長夫人の元に、社長の秘書が慌ててやって来た。
「大変です……社長が……社長が撃たれました!」

 社長の書斎を一目見て、社長夫人は息を飲んだ。いつもは白い絨毯が赤く染まっている。
 無残に割れた窓の側には、拳銃を持ったシルエットが浮かび上がっている。月の光が、彼の顔を照らした。
「は……早く警察に……」

 数分後、駆けつけた警官に、銃を撃った犯人は連れられて行った。
 警察の調べによると、男が強盗目的で社長邸宅に押し入ったところ、起きていた社長と運悪く対面してしまったそうだ。

 さて、逮捕された犯人は、その後殺人を犯したにしては短い期間で自由の身になった。

 一体どうしてだろう?
18年10月25日 10:24 [倉太]
【ウミガメ】
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